【福岡版】複合型冷凍食品製造業許可のHACCPに基づいた衛生管理|プラウト行政書士事務所

HACCP・食品衛生

「複合型冷凍食品製造業許可」の取得には、HACCP12手順7原則を行う「HACCPに基づいた衛生管理」が必要です。

ここでは、福岡のHACCPコンサルタント・行政書士が「複合型冷凍食品製造業許可」の「HACCPに基づいた衛生管理」について解説します。

複合型冷凍食品製造業許可について

「複合型冷凍食品製造業許可」は「冷凍食品製造業」と一緒に「食肉処理業」「菓子製造業」「水産製品製造業(魚肉練り製品を製造する営業を除く。)」「麺類製造業」の食品製造の営業許可のことです。

「複合型冷凍食品製造業許可」を取得することで、営業許可取得や更新手続きがシンプルになります。

しかし、「複合型冷凍食品製造業許可」は「HACCPに基づいた衛生管理」を実施することが条件です。

複合型冷凍食品製造業許可の重要要件

「複合型冷凍食品製造業許可」の重要要件は、「食品衛生責任者」「施設・設備の基準」「HACCPに基づいた衛生管理計画書」です。

食品衛生責任者の設置

食品衛生責任者は、食品衛生協会の要請講習を受講するだけで誰でも取得できます。会場受講とWeb受講のコースがあります。

施設・設備の基準

「冷凍食品製造業許可」の施設・設備の基準は、一般の食品製造業の基準に加えて、冷凍食品製造業の独自基準があります。特に重要な基準は以下の通りです。

  • 冷凍食品用の原材料保管庫
  • 冷凍食品用の製造場所
  • 冷凍食品の包装場所
  • 保管専用の冷凍庫
  • -15℃以下を保てる冷凍庫
  • 製品冷却用の放冷設備や殺菌・加熱設備

「複合型そうざい製造業許可」の施設に、冷凍・冷蔵設備を備えれば「複合型冷凍食品製造業許可」の施設・設備要件を満たします。

「HACCPに基づいた衛生管理」について

食品衛生法改正によって「HACCPに沿った衛生管理」の実施が食品関係事業者に求められました。

「HACCPに沿った衛生管理」は、大規模事業者の「HACCPに沿った衛生管理」と多くの小規模食品事業者「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」があります。

「HACCPに基づいた衛生管理」は、国際機関のコーデックス委員会が定めた7原則12手順通りにHACCPを実施します。

「HACCPに基づいた衛生管理」は、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」に妥当性確認や検証等が加わります。

「HACCPに基づいた衛生管理」の7原則12手順について

HACCP手順1「HACCPチームの編成」

食品衛生責任者、品質管理、製造責任者等の一定の力量を持つ要員から「HACCPチーム」を編成します。「HACCPチーム」は、食品製造会社の経営者のコミットメントを受けて食品安全に関する責任を負います。

HACCP手順2「製品説明書の作成」

食品事業所の製品または製品グループごとに「製品説明書」を作成します。「製品説明書」は、原材料、アレルゲン、保存方法、消費期限等が一目で分かることが大切です。

HACCP手順3「製品の用途の確認」

「製品説明書」の製品の用途、対象消費者を確認します。乳幼児や高齢者が喫食者する目的の食品である場合は、喫食方法に注意します。

HACCP手順4「製造工程図の作成」

製品または製品グループごとに「製造工程図」を作成します。製品または製品グループの製造工程の全てのステップを記載することが必要です。

HACCP手順5「製造工程図の現場確認」

「製造工程図」が製造現場と一致しているかどうかを確認します。「製造工程図」と製造現場が異なれば、「危害要因分析」に誤りが出てしまいます。

HACCP手順6(原則1)「危害要因分析」

製造工程の各工程の潜在的な危害要因を洗い出し、その中から重要な危害要因を特定し、管理方法を考えます。

HACCP手順7(原則2)「重要管理点の設定」

重要な危害要因に対する「重要管理点」を決定します。「重要管理点」は複数あることもあります。また1つもないこともあり得ます。

HACCP手順8(原則3)「許容限界の設定」

各々の重要管理点について妥当性が確認された許容限界を設定します。許容限界は、科学的に基づいて決めますが、目視等も可能です。

HACCP手順9(原則4)「モニタリング方法の設定」

各々の重要管理点に対してモニタリング方法を設定します。モニタリング方法は、「誰が」「どのように」「どれくらいの頻度で」モニタリングするかを具体的に定めます。

HACCP手順10(原則5)「是正措置の設定」

許容限界を逸脱した場合の是正措置の方法を定めます。是正措置は、発生原因の追究及び原因の除去を含みます。

HACCP手順11(原則6)「HACCP計画の妥当性確認及び検証手順の設定」

HACCP計画を実施前に「妥当性確認」を行います。

設定したHACCP計画がそのとおりに行われ、設定した取扱い通りに修正できるかどうかの判断を行う手順を定めます。また、HACCP計画の検証は、製造工程の機器の校正、加工方法の変化や技術開発に適するように実施します。

HACCP手順12(原則7)「文書化及び記録の保持」

HACCP計画に必要な文書を作成し、記録を取り保存します。文書・記録は、営業許可更新に必要です。

福岡の複合型冷凍食品製造業許可の「HACCPに沿った衛生管理」

複合型冷凍食品製造業許可の「HACCPに基づいた衛生管理」は「冷凍食品製造業」のほか「食肉処理業」「菓子製造業」「水産製品製造業(魚肉練り製品を製造する営業を除く。)」「麺類製造業」の営業許可まで含んで便利ですが、「HACCPに基づいた衛生管理」まで求められます。

福岡のプラウト行政書士事務所の行政書士は、食品衛生協会のHACCP普及指導員で、営業許可だけでなく、「HACCPに基づいた衛生管理」も対応できます。

福岡で複合型冷凍食品製造業許可の取得が必要な食品事業者はプラウト行政書士事務所にご相談ください。

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