食品衛生監視員がHACCPの実施状況を点検する制度があります。点検後に食品衛生監視票が交付され、衛生管理レベルが評価されます。
ここでは、福岡のHACCPコンサルタント・行政書士が「小規模事業者が食品衛生監視票を取るメリット」について分かりやすく解説します。
食品衛生監視票とは
保健所の監視指導を食品事業者が受けると「食品衛生監視票」が交付されます。小規模事業者の「HACCPの考えを取り入れた衛生管理」に対する評価項目があります。
小規模事業者はHACCP認証を取得しなくても、「食品衛生監視票」の交付を受ければ「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の実施を証明できます。
食品衛生監視票を取るメリット
食品衛生監視票を取得すると、HACCP認証と同じような効果が見込めます。加えて食品衛生監視票の交付は費用がかかりません。
食品衛生監視票を取るメリットについて確認します。
衛生管理の見直しができる
食品衛生監視票の交付を受けるためには、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の見直しを行います。
食品衛生監視票の評価項目に合わせて衛生管理を改善することで、事業所の衛生管理のレベルは向上します。
「HACCPの考え方と取り入れた衛生管理」の証明
HACCP認証を受けなくても、保健所から「HACCPの考え方と取り入れた衛生管理」の実施を証明されます。
「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は検証して改善していくことが大切です。
食品衛生監視票の交付定期的に受けることで、衛生管理の改善の証明が可能です。消費者や取引先からの信用が高まるでしょう。
販路開拓の営業資料
HACCP認証を取るには多くの費用がかかります。しかし、食品衛生監視票は、保健所の食品衛生監視員の監査であるため、ほとんど費用がかかりません。
小規模事業所でも食品衛生監視票を簡単に取得できます。
食品衛生監視票の交付までの手続き
食品衛生監視票の交付を受けるには、公的手続きが必要です。食品衛生監視票の交付の手続きについて確認します。
保健所に証明願の提出
食品衛生監視票の交付を受けるには、保健所で申請します。
小規模事業者は書類に必要事項を記入し、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」にチェックします。
監視日時を決める
保健所の食品衛生監視員が営業施設に立ち入る日時が決まります。保健所に申請するとき、点検の日時の希望を伝えましょう。
食品衛生監視員の点検
食品衛生監視員が、営業施設に立ち入ります。「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の文書・記録などを点検します。
監視票の交付
食品衛生監視員の営業施設への点検後に数週間程度で監視票が交付されます。
「HACCPの考え方と取り入れた衛生管理」の監視項目
小規模事業者の食品衛生監視票の監視項目には「HACCP」と「一般衛生管理」があります。
ここでは、配点率の高い「HACCP」の監視項目について考えます。
「HACCCP」の監視項目は「①衛生管理計画の作成」「②必要な手順書の作成」「③食品取扱者等への教育訓練」「④衛生管理の実施状況の記録・保存」「⑤計画・手順書の検証・見直し」があります。
「①衛生管理計画の作成」は、手引書に沿って衛生計画を作成します。厚生労働省の業界団体の手引書を参照します。
「②必要な手順書の作成」は、食品接触面などの洗浄・殺菌方法などの手順書を作成します。各事業所で手順書にすべき項目は異なります。
「③食品取扱者等への教育訓練」は、作成した衛生管理計画に基づいた従業員教育を実施します。従業員の教育訓練は計画的に行います。教育訓練の記録を残すことが大切です。
「④衛生管理の実施状況の記録・保存」は、衛生管理の記録付けと保管のことです。衛生計画書の記録は証拠の意味を持ちます。
「⑤計画・手順書の検証・見直し」は、衛生計画の効果を検証・改善することです。
HACCPは検証・改善し、事業所の衛生レベルを上げることが大切です。
食品衛生監視票取得のためにHACCPを見直そう!
小規模事業者も食品衛生監視票の取得は、メリットがあります。食品衛生監視票で高得点を取るには、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」を見直すことが大切です。
食品衛生監視票で高得点ることで、衛生管理のレベルの証明を受け、営業資料に使うことができます。
HACCPや営業許可について
食品衛生監視票で高得点を取るためには「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の見直しが必要です。「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は営業許可更新にも関係します。
HACCPコンサルタント・行政書士が、小規模事業所の「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」や営業許可の相談を受けています。
食品営業許可やHACCPのお問い合わせは、以下からお願いします。お急ぎの場合の電話相談(092-516-7297)